2012年6月21日
〜想いをフィルムに〜 小学生から夢見た映画監督業(その3)
俳優・声優であり、映画監督でもある、白鳥哲さん。
最新作 「祈り 〜サムシンググレートとの対話〜」が 完成したばかりです。
前編はこちら
< http://archive.mag2.com/0001115543/20120522114837000.html >
その2はこちら
< http://archive.mag2.com/0001115543/20120605133443000.html >
俳優、声優としてのキャリアを順調に積み重ね、やがて子どもの頃からの夢であった、
映画づくりに、白鳥さんが 本格的に取り組むようになったのは
1998年ころのことでした。
「インディーズの映画祭では受賞歴もありましたので、
まとめた作品の上映会をしまして、そのときにスポンサーが現れ、
一作目の映画「ストーンエイジ」が生まれました。
これは大々的にオーディションもやりまして3000人くらい応募がありました。」
『ストーンエイジ』(2006年公開)
< http://tetsushiratori.razor.jp/access.html >
出演:黒田勇樹 佐藤藍子 柴田理恵 北村有起哉 佐川和正 松本由似 寺田 農 北村和夫
『郊外の住宅地にある「ひきこもり」の若者たちの社会参加を促すための
プライベートな福祉施設「ひまわりの家」を舞台に、
通園者たちと職員たちとの人間的交流への努力が描き出されている。
「ひきこもり」が問題視されたのは90年代後半からであったが、
この問題を真正面から取り上げた映画は私の知る限り最初である。
ひきこもる若者の焦りや苦悩など心理的分析も的確で
物語の面白さと同時にいろいろ有益な知見も与えてくれる。
ことに関心したのは「石もまた語る」という
人間と石のコミュニケーションの哲学が
深い説得力を持って訴えかけてくることだ。』
【東京新聞の記事「おススメシネマ」より 筑波大学名誉教授 大内茂男氏 】
「映画って企画から考えると 5−10年かかるんですよ。
『ストーンエイジ』は、1998年くらいから企画を持って考えていましたから。
それが いろんなところをあたりながら 実際に動き出したのが2004年。
なので、約6年近く いろんな人に出会い、いろんなことを覚えたりして
暖めて動いているんです。
常に先を見通す目というのは 映画を作る上では重要です。
私がいつも見ているのは、5年後、10年後なんです。
企画から 製作が入って、さらにそれを見せるのに1−2年かかるわけです。
普遍性があり なおかつ、必ず将来、必要とされるもの。
それを常に見続けているんです。
公開されてからすぐに腐ってしまうテーマなら、意味がないんです。
先を見通す目を養うことを、映画作りを通していつもしているんですね。
あと、もう一つ大切なのは、常識を疑う姿勢。
現実 今起きていることに対して 常にクエスチョンを抱くこと。
思い込みやとらわれ、信念、自分の持っている観念を外さないといけない。
そうすると企画段階では早すぎて理解されない、ということが起きてしまうんですが。
普遍的なもの、ずっと将来、残しておきたいものを作るためには、
どうしても長期的な視線が必要になってくるんです。」
なるほど、時間をかけてじっくり取り組んで作るものだけに、
時間を経てなお、影響を及ぼし続ける力があるのも、また映画なんですね(*^.^*)
「そういう中で、映画作りを支援しようというスポンサーに出会うためには
それを実現させるために、私自身が思い続けるビジョンが必要になります。
スポンサーの人たちをも幸せにできるビジョンが求められますから。
それは最終的に 人類全体が幸せになっていくビジョン、
そこをずっと見続けることですね・・・。」
そうやって出来上がった第一作目の「ストーンエイジ」で、
完成披露試写会に来ていた、右脳教育・児童教育で著名な
故・七田眞先生は 上映後、なかなか劇場から 出て来られませんでした。
じつは七田先生は、感動で立ち上がれなかったそうです。
そして「涙をぬぐうのも惜しかった・・・」とおっしゃったそうです。
白鳥さんは、その言葉を耳にしたとき、
「映画を作ってよかった。この言葉を聴くために、自分は生まれてきたんだ・・・。」
まさに、子どもの頃からの夢が、実現した瞬間でした。
「ひきこもり」を正面から捉えたこの映画は、各方面で評判を呼びました。
そして、白鳥さんは 七田眞先生の半生を描いた、ドキュメンタリー映画、
「魂の教育」(2008年公開)を製作することになりました。
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・・・すべてが順調と思えたその矢先、
白鳥さんを、思わぬ出来事が待ち受けていたのでした・・・。
つづく
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