2012年5月22日
〜想いをフィルムに〜 小学生から夢見た映画監督業(前編)
俳優・声優であり、映画監督でもある、白鳥哲さん。
2年ほど前に、ある会合で、ご縁をいただきました。
白鳥さんは 俳優として、また「起動戦士ガンダム」などの声優として
ご活躍されると同時に、
これまでに映画 「ストーンエイジ」「魂の教育」「不食の時代」など
話題作を監督・製作なさってきました。
最新作 「祈り 〜サムシンググレートとの対話〜」が
完成したばかりです。
非常にご多忙ななか、お話しを伺うことができました。
まず、白鳥さんのご出身は、どちらですか?
「私は、1972年生まれの40歳です。
東京・浅草橋の下町育ちです。祖父の代からですが
3代続くと江戸っ子というそうなので 僕も江戸っ子ですね。
声優の仕事をしてわかったのですが、
「ひ」を「し」と言ってしまうんです。これは江戸の方言なんです(^^;)」
ご家族の方も、芸能関係の方なんですか?
「いえいえ、父は芸能関係ではなくて 製造業なんです。
チャックを作っている会社で、YKKの代理店をしています。
チャックを作るというのは、一つ何銭 という細かい仕事です。
これを手作業で何千、何万本と作っていきます。
その仕事を私も小さい頃から、手伝ってきました。
学校から帰ってきて、夜も、土日も、ずっとチャックを作っていました。
目の前に山のように詰まれた部品や生地があります。
それを見てると本当に、気が遠くなるんですけど、
ひたすら目の前のことを一生懸命にやると、必ず終わりが来るんです。
「今」にいのちを、刻み込む・・・。あの数はハンパじゃない。
けして豊かなわけでもなく 地道な家庭でしたね。
父は、禅の継承者で、82代目のマスターなんです。
座禅を組むことを 接心といって 線香1本が25分くらいかな、
それを何十本もやります。小学校の頃から父に連れられて
お寺に通っていました。」
スピリチュアルな世界に触れる要素は、その頃からおありだったんですね。
映画は、小さい頃、よくご覧になっていたのですか?
「映画に興味を持ち始めたのは小学校2年生のときです。
『スターウォーズ』がきっかけで、自分が思い描く世界を伝えたいと思いました。
お小遣いをためて8ミリビデオを買い、4年生から、映画を撮り始めました。
初めて撮った映画は「7人の忍者」(笑)
世界を救う7人の忍者の映画です (^o^)/
シナリオ書いて、カメラを回して 友達に演技指導をして、撮影してました。
映像を撮るのが、好きなんですよ。
映画を作った後、その感動を みんなで一緒に共有するのが好きなんです。
夜の浅草のビルの壁に 自分達が撮った映画を壁に映すんです。
自分が撮った映像の空間が生まれる。
それを友達と一緒に見るのが楽しくて。
「ニュー シネマ パラダイス」という映画にも、
そんな場面がありましたけど・・・。」
えー、それは楽しそうですね〜。
出演したお友達も、とても楽しかったでしょうね(*^.^*)
「映画監督になりたいと思ったのは 中学生のときです。
父親にそれを言ったら『お前、それじゃ食べていけないぞー!』と言われまして(T.T)
それから私の映画制作は、地下にもぐることになります、一人芝居になりまして。
大学生になってから、自分は表現をすることが苦手だということに気付きまして、
それを克服しようと、20歳で文学座を受験しました。」
えー、あの、文学座、ですか?!
「はい、文学座って、芸能界の東大と言われていまして。
在籍されていた先輩方は、杉村春子先生、黒柳徹子さん 故・松田優作さん
桃井かおりさん、中村雅俊さん 内藤剛司さん 江守徹さん 角野卓造さん・・・」
今でも大活躍されている、早々たるお名前ばかりですね(@o@)
「一期上の先輩が寺島しのぶさん 内野聖陽さん 同期が鈴木砂羽さんです。
北村和夫さんからは、本当に大切なことを教わりました。
一言1000回といいますが、『へーい!』 という、
たった一言のセリフを、いろんなトーンや口調で言ってみるんですが、
『違う!』『違う!』『違う!』と 何度も何度もダメ出しをされまして・・・。、
『音が違う』と北村さんがおっしゃるんです。
それでようやく理解できたことは、
魂から出る言葉、心から出る言葉は、振動が違うんです。
その、魂から繰り出される音は、空気を変えていく。
今に通じる、非常に大切な学びでした。
1年ほどして、舞台やテレビドラマ NHKの銀河テレビ小説とか
映画の吹き替えもするようになりました。」
銀河テレビ小説!懐かしいですねぇ・・・NHKで夜に放送されていた、
連続ドラマですよね。私、よく見ていましたよ(*^o^*)
「自分でいうのも、なんですけど、文学座のホープだったんです^^
文学座では、言葉や作品の奥にあるもの、本質を捉えることを教わりました。
やはり 本物を、目の前で見ていると育っていくんですね。
芸は見て覚える。模範となる一流に触れることが大切なんです。
そのことを体験させていただきました。」
・・・ここまででも、もう十分に濃いお話しなんですが
その後、白鳥監督のお仕事に、また一つの路線が生まれることになります・・・。
つづく
******************************
6月2日(土)13時から京都教育文化ホールにて、
白鳥哲監督の講演会があります。
タイトル:「祈りと蘇生」
日時 6月2日13時〜 14時15分
場所 京都教育文化ホール
主催 株式会社本物研究所・にんげんクラブ
参加費 一般7500円 会員5500円
問い合わせ (株)本物研究所内にんげんクラブ地方大会事務局
TEL:03-5769-0271 FAX: 03-5769-0051 honmono-ken.com
(株)本物研究所
******************************
「 OFFICE TETSU SHIRATORI ホームページ 」
< http://tetsushiratori.razor.jp >
「映画 〜サムシンググレートとの対話〜 ブログ
http://officetetsu.cocolog-nifty.com/blog/