2014年8月15日
「8月15日によせて」
大変ご無沙汰しています。
前回、配信したのが4月、
あっというまに8月の半ばになりました。
なかなか、こちらのメルマガを配信できなくて、ごめんなさい。
さて、今日は、24節季の日ではないのですが、
8月15日、69回目の終戦記念日です。
毎日、穏やかに幸せに過ごせている時間も、
実は、
過去にたくさんの犠牲を払った上で成り立っているということを
考えさせられる1日です。
昨年、94歳で他界された、漫画家のやなせたかしさん。
1919年、大正8生まれの戦中派です。
やなせたかしさんの「アンパンマン」の漫画はあまりにも有名です。
その「アンパンマンのマーチ」の歌詞は、
戦死された弟さんのことを思って書かれたという説があるそうです。
やなせさんの弟、千尋さんは、
京都帝国大学法科生から海軍予備学生を経て、
海軍予備少尉。
特攻兵器回天の特別攻撃隊要員となったが、
1945年(昭和20年)、台湾とフィリピンの間のバシー海峡にて
乗っていた輸送船が撃沈され、戦死。
死後中尉に特進となりました。
「…自分が実際に戦争を体験してからは、
心の底から戦争が大嫌いになった。
平和ボケも戦争の悲劇に比較すればよほどいい。
正義の美名で虐殺が許されるはずがない。
ぼくは既に人生の晩年に達したが、
最近しきりに亡弟千尋のことが偲(しの)ばれる。
あいつが生きていればと残念でならない」
亡き弟さんについて、やなせさんは、
エッセイにこのように書き記されています。
そのような背景を踏まえて、改めてこの歌詞を読んでみると、
子どものアニメソングというだけではない、深遠な世界が見えてきます。
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「アンパンマンのマーチ」
作詞 やなせたかし
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも
何の為に生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!
今を生きることで 熱いこころ燃える
だから君は行くんだ微笑んで。
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえ胸の傷が痛んでも。
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
何が君の幸せ
何をして喜ぶ
解らないまま終わる そんなのは嫌だ!
忘れないで夢を 零さないで涙
だから君は飛ぶんだ何処までも
そうだ!恐れないでみんなの為に
愛と勇気だけが友達さ
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
時は早く過ぎる光る星は消える
だから君は行くんだ微笑んで
そうだ!嬉しいんだ生きる喜び
たとえどんな敵が相手でも
嗚呼アンパンマン優しい君は
行け!皆の夢守る為
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そして先の戦争で犠牲になられた方々のご冥福を、
心からお祈りいたします。
今日もこうして、なにごともなく、
平穏な時間を
過ごさせていただいていることに、
心から感謝します。
合掌